トレインスポッティングの原作、ダニーボイルの小説

映画トレインスポッティングの原作は映画より細かく、もっと過激ですが面白いです。
トレインスポッティングのTシャツとともにストーリーをチェック。

trainspotting101 (2)
シックーボーイはコットン・ボールをスプーンに落とし、息を吹きかけ、針の先を泌して注射器に5CCほど吸い上げた。シックーポーイが叩いていたアリの腕には、やたらに太く青い静脈が、皮膚を突き破りそうなほどくっきりと盛りあがっていかにシックーボーイがゆっくりと針を刺し入れる。注射器に血液が逆流した。アリは、ほんの一瞬、乞うような囗でシッツーボーイをにうめく。
くちびるを震わせた。シックーボーイの表情は醜かった。盗み見るような、爬虫類のようなクチ。次の瞬間、シックーボーイはアリの脳みそにカクテルをぶらこんだ。
アリが頭をのけぞらせた。囗を閉じ、くちびるを開き、快楽のうめき声を漏らす、シックーボーイの囗は、無邪気さと驚きに満らでいた。ツリスマスの朝、ツリーののリボンのかかったプレゼントの山を目にしたこどものような人情に変わっていた。揺れるろうそく。ずらりと並んだ虫歯をむき出して、大げさな笑みを浮かべた。
これがジョニー・スワンとは、俺には思えなかった。スワニーはこんなやつじゃない。絶対にちがう、悪魔か何かがジョニーの体に入りこみ、心を毒している。紳士で冗談好きの、俺が知ってるジョニー・スワンと目の前のこいつは、似ても似つかない。うちのおふくろだってそう。サッカー好きで、お人好しのジョニー・スワン。メドーバンクでフットサルの試合があるたび、おしつけられていた。それでも、一度だって不平をいったことがない。
俺は腹が立ってさた。
そんなに。ムキになるなよ。な、ジョークだよ、ジョーク。このホワイトスワンさまがダチ公のお望みをかなえてやらないとでも思ったか? さ、ほらやれよ。

SHARE Share on Google+Tweet about this on TwitterShare on Facebook