スターウォーズ監督ジョージルーカスの戦い7

ゴッドファーザーのロゴ風スターウォーズ ダースベイダーTシャツ。
starwas T-shirts (7)
 長きにわたる製作期間の間に、ルーカスの映画作りにおける情熱は枯れてしまったのか?・とんでもない!むしろより活発になったといえよう。すぐさま『スターウォーズ』の続編製作に乗り出し、スピルバーグと『レイダース〈失われた聖板〉』の製作も約束していた。しかし「監督すること」にはうんざりしていた。
彼は「プロデューサー」としての道を歩むことを決意したのである。
 実は筆者が長年にわたって不思議に思っていたのがこの点である。いくら干渉されるのが嫌だからといって、監督業を諦めきれるものなのか?いや、無理だろう。監督業という職業は、自分の能力に限界を感じない限り、決して引退しようという気を起こさせない特殊な職業なのである。ジョンフォードや黒澤明のように、70代、80代という極めて高齢な映画監督が現役で活躍していた例はその証拠でもある。事実、ルーカスはプロデューサー業に専念しているようでいて、陰でで浮気をしている(もちろん名前は出していないが)。「ジェダイの復響」では第2班監督を務め、『インディジョーンズシリーズ』や『ジュラシックパーク』では編集を担当している。
 そう、彼は「干渉される」ことにうんざりしていただけなのだ。名前を出さなければ人にとやかく言われることもない。しかも自分の気が向いたときに気が向いた仕事を手伝えば、彼の「映像作家」としての欲求は満たされてきたのである。だからもし誰にも干渉されることなく、自由に映画を作れるのであれば彼はすぐさま監督業に復帰していたはずなのだ。そう、USCで実験的な映画を作っていた頃のように…。