スターウォーズ監督ジョージルーカスの戦い4

ゴッドファーザーのロゴ風スターウォーズ ダースベイダーTシャツ。
starwas T-shirts (4)ところで、ルーカスはこの作品でもう1つ有益なことを学んでいる。「観客の嗜好の重要性」だ。いい映画でも興行的に成功しなければ「失敗作」であり、それは「次の作品」を製作する際に重要なポイントになるのである。『THX-1138-4EB』はその「暗いテーマ」のために失敗した。ならば次は「明るいもの」を、とルーカスは考えた。
『アメグラ』だ。 ユニバーサル映画アメリカングラフィティはルーカスの名を不動のものにした映画だ。自分の生まれ故郷を舞台に、自分の青春時代の想い出をそのまま映画にしたようなこの作品は全米の若者から熱狂的に迎えられたのであった。映画は大ヒットし、ルーカスの元には富が転がり込んできた。しかし彼はふさぎ込んでいた。またしても「スタジオによるカット」が行われたのである。約4分半カットされた場面は、映画の大ヒットをうけて「完全版」としてすぐに再公開されたが、そんなことでは傷ついたルーカスの心は慰められなかった。「最終編集権」というものを手に入れるには自分で映画を作るしかないのである。『アメグラ』で得た金でルーカスの懐は潤ったが、映画を自力で作るにはとても及ばない金額だった。彼にはもっと金が必要だった。厄介なのは、たとえ彼が金を必要としていても、そのために「金儲けのためだけの映画」を作れるような男ではなかったことである。だが、天は彼に味方をした。「フォース」をもたらしたのだ。